1221、「現実の世界とは神との関係の世界である」(ブーバー)

ブーバーは「現実の世界とは神との関係の世界である」と言う。そう聞くと、私たちはすぐにこの世と完全分離した神秘主義の世界を思い描いてしまう。しかしブーバーの世界は、何もこの世と完全分離した神秘主義の世界ではないようだ。「永遠の汝」である神との「我と汝」の関係がまずは中心にあり、周辺には「我と其れ」の世界が「認識」の世界となる。この世界にどっぷり浸かって生きている私たちであるが、ふっと「現実の世界とは神との関係の世界である」という認識にスイッチして、ダビデ詩篇を自分の言葉として生きたい。