オランダの本屋さん

 教会関係のブログで見つけたのですが、オランダの教会が本屋さんになったんだそうです。1466年に建てられた教会だそうですが、そうだとすると、まだプロテスタント教会ができていない時代なので、間違いなくカトリック教会なのでしょう。それから、オランダで1466年ということでしたら、武庫川キリスト教会の信仰の先輩であるメノシモンズ牧師がオランダで生まれたのが1496年ですから、この教会が建てられて30年後メノシモンズ牧師がオランダのウィットマルサムというところで生まれたわけです。この頃はまだ隣の国ドイツでマルティンルターによる宗教改革が起こるとは誰も思っていなかったことでしょう。しかしそのような空気が満ちつつあった時代だと言えましょう。


 オランダの1教会が、昨年本屋さんになったことを聞き、すでに西欧の無神論化が進んでいることを知っているものとして、そりゃあこうゆうこともあるだろうなあと思いました。西欧では昔の国教会系、体制教会は弱体化し、生き生きしている教会は体制から離れた自由教会であることは、キリスト教会のなかではよく知られているからです。そう言えば20年ほど前に、オランダの牧師が、世界に向けて、オランダにキリスト教の宣教師を送ってくださいと訴えておられたことがありました。


 今やキリスト教はアフリカ、南アメリカ、アジアに自由教会として広がり、例えば中国のキリスト教の勢いは非公認の「家の教会」の中にあるといった状況であり、もうすでに、過去の西欧の体制キリスト教カトリックプロテスタント)に勢いは感じられなくなっています。


 これからのキリスト教は国教会時代のキリスト教の影響の恩恵を無駄に受けて生きるのではなく、自由教会として、イエスキリストのご人格に集中して伝道していかないといけないと思います。


 そのことを知った上で、過去の歴史の恩恵を受けたオランダの1教会が書店になってしまったことを見ると、なるほど、という気持ちになると同時に、500年以上建った建物はオランダ、ドイツの歴史の動向を見てきた教会なんだろうなあと思わされるのです。このあたりで宗教改革も起こり、このあたりで戦争も経験してきた。でも私としては、このオランダから平和主義メノナイトが始まったことをオランダの方々がご存じなのかなあ、知らないだろうなあと思いながら、この写真を眺めていました。それにしても、こんな美しい書店は見たことがない。