人格関係について7・・連続物(現在、私の一番の関心事なんです)

「三つの位格(人格)間の関係性」が注目されなかった理由
 一つ目の理由は、この議論はすでに古代に完結したものとされ、特に西方教会カトリック教会)の関心事は、カトリックの権威確立のための「統一性」でした。ローマ帝国、後の神聖ローマ帝国は、統一された「神の国」であり、またカトリック教会は統一された「公同教会」であり、カトリック教会は、何としても、「統一性」によって、組織の尊厳性を保たねばならなかったのです。実際に三位一体という用語を初めて使用したティルトゥリアヌスも、三つの位格を強調し過ぎるあまり、神の統一が危険にさらされるのを憂いて次のように言いました。「1なる実体こそ三位一体の基礎であり、論理的には三つの位格に先立つ。重点の置き所は実体の統一性にある。多様性は統一性を脅かすので、極小にせねばならぬ。」(スザン・B・シスルスウェイト 三位一体について 日本版インタープリテーション 聖書の神学と思想の雑誌 1991年11月 No.12 ATD・NTD聖書註解刊行会、1991年 佐藤全弘)

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