人格関係について19・・連続物(現在、私の一番の関心事なんです)

 このことを体験的に証明するには、マルティン・ブーバーの言う「我と汝(対話的人格関係)」を一つの物差しにして量れば良いのです。つまり、二人で可能か、三人で可能か、四人で可能か、五人で可能か、を順番に試して確認すれば良いのです。試してみてわかることは、二者関係、三者関係では「我と汝(対話的人格関係)」は可能ですが、四者関係以上では、人格関係は不可能になると言うことです。

 確かに、二者関係にも様々な複雑な問題があるでしょう。AがBを支配したり、BがAを支配したり、そんなふうにして人類は二者関係において苦しんできた歴史があります。しかしそうであっても、二者関係においてのみ、我々は「我と汝(対話的人格関係)の祝福を獲得できる可能性があります。

 三者関係においても同様です。我々は三者関係の中での、二者が一者を支配したり、一者が二者を支配したり、三者関係において人類は苦しんできた歴史があります。しかしそうであっても、三者関係において「我と汝(対話的人格関係)」の祝福を獲得できる可能性があります。特に三者関係は、二者関係間の強いコントロールを解くためにも重要ですし、何よりも、三者関係の完全なるお方が三位一体なるお方であるという意味でも重要です。

 しかし四者関係、五者関係ではもう不可能です。もはや四者関係、五者関係になると、「一対一」の人格関係論ではなく、「一対多」の技術論が中心となり、非人格関係的要素が入り込んできます。


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