日々のみことば(1列王12章25〜33節)

 分裂後の北王国の王であるヤロプアムのしたことは、南王国に吸収されてしまわないように、南王国のエルサレム神殿の真似をして、シェケムに新しい宗教を作ったようなものでした。21世紀の世界も本物を真似した宗教で満ちていると思います。

 本日の箇所を読みながら、明治政府が作られていく過程に思いを潜めました。岩倉、伊藤は海外視察で西洋近代国家の姿を直に見て驚いて、この近代国家の土台にイエスキリストがいる、と考え、日本にはまだそれに代わるものはないと考え、彼らは、天皇を西洋におけるイエスキリストに代わる存在として、国家の中心に据え、国家神道のもとで新しい国作りを考えたのです。しかし、彼らは正しく西洋を観察したのでしょうか。
 だから、彼らにこう質問したい面があります。「あなたが見た強大な西洋近代国家の土台に本当にイエスキリストがおられたと思われますか。私たちのイエスキリストは戦いの馬に乗られた主ではなく、柔和なロバに乗られた主であり、十字軍の主ではなく、馬小屋の主なんですよ。」と。

 しかし岩倉、伊藤が見たとおりのキリスト教を見てしまったのも当然でしょう。・・・・・・