天皇の立場を日本人は、宿命論で捉えざるを得ないだろう。天皇として生まれたお方は天皇として生きざるを得ないのだろう。しかし日本社会には小天皇もいっぱいいる。つまり宿命論のもとで諦めて生きる小天皇である。案外リーダー的な立場の人たちのなかにもそれがあるように思う。しかし、そうであっても、天皇とは比べものにならない。本当に天皇と似た立場がない。このお立場をどう理解すれば良いか。象徴というお立場のなかでどのように生きれば良いか、そんなことを真面目な天皇は真剣に考えておられるのだろう。個人の信仰も、個人の政治声明も発することができない、消極的な意味では、偶像のようにされてしまっている天皇のことを国民は真剣に考える必要があるように思う。
