一昨日の説教より

 一昨日の日曜日の説教はマタイによる福音書からでした(マタイ9章9節)。マタイは福音書を書いたのですが、この箇所、普通はすっと通り過ぎるような箇所ですが、彼自身は絶対に見過ごせない箇所でした。なぜなら、マタイ自身が登場する箇所で、イエスさまとの出会いの箇所だったからです。一見、淡々と書かれているのですが、いや決して淡々ではありません。淡々ではない理由は、この後の箇所に書かれています。つまり、次の箇所は、イエスさまが、罪呼ばわりされていた、彼と同じ職業の人たちと一緒に食事をしてくだって、すばらしい言葉をかけてくださったことが書かれています。これって、マタイ自身が一番伝えたかったことなんだろうなあ。

 礼拝が終わった頃に、教会に来てくださった、一人の若いお医者さんに言いました。「今日、何時頃教会に来た?」「私、説教の中でお医者さんの話しをしたんですよ。」つまりマタイがここで一番伝えたかったイエスさまの御言葉の中に医者が登場するのです。

「医者を必要とするのは、丈夫な者ではなく、病人です・・・わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」(マタイ9章12-13節)