主は与え、主は取られる、主の御名はほむべきかな

 人生には、与えられる時もあり、取られる時もあります。また、与えられることが重なる時があり、取られることが重なる時があります。他の人よりも余計に与えられた時はうれしくなりますが、他の人よりも余計に与えられたがゆえに、それを喪失する時は他の人よりも余計に取られた気分にもなります。「最近忘れっぽくなった」と言う人は、若い頃は物覚えがよかった方のような気がします。ああ与えられるということは取られるというリスクを持つことなんだなあと思います。だから、私たちの人生の真価が見えてくるのは、取られることが多くなる老年期なのでしょう。老年期の未経験者の願い以上の何でもないけど「主は与え、主は取られる、主の御名はほむべきかな」(ヨブ1:21)と賛美できる人生でありたい。