George Beverly Shea - Ivory Palaces ( 1962 )

 私が3歳の頃のGeorge Beverly Sheaの声です。George Beverly Sheaと言うと、「キリストには替えられません」という聖歌を作曲した方です。日本の福音派の音楽というのは、ビリーグラハム大会のような大挙伝道大会で大勢の中で、George Beverly Sheaのような方が、魅力的に歌ってくださった歌を歌い続けて定着したと思っています。母親も大挙伝道大会で歌った会衆賛美、聖歌隊で一緒に歌った曲をよく歌っていました。この頃の彼らの賛美は、決してリズムカルではなく、ゆったりとした曲想の音楽が中心だったように思います。

 父が、「なんでアメリカは原爆を落としたのか」と、アメリカ人の宣教師に食らいついたら、そのアメリカ人の宣教師は下を向いてしまったそうです。後にアメリカはベトナム戦争に突入していったのですが、そのアメリカ人の宣教師は平和主義の宣教師であることと、アメリカ人であることの狭間で、何も語らず黙ってしまわれたそうです。結局、父は戦争の問題についてそれ以上追及できなくなり、あえて戦争と平和の問題から目を逸らし、ビリーグラハム大会のような大挙伝道に心を傾けていくのです。ボブピアス(1959年)の時に書店で本を販売したことから始まり、ビリーグラハム、福音クルセード、放送伝道ラリーに心燃やしていきます。ですから、私の身近にはいつも、このようなアメリカからの温かい、甘い音楽がいつもありました。これらの音楽のピアノ伴奏は独特です。今でもこの時代のピアノ伴奏に心惹かれます。私たちの教団では、ミルドレッド・フリーゼンがそのピアノ伴奏をいつも聞かせてくれました。先日、カンザスに行かれた方が、彼女がお元気であることを伝えてくれました。