チリ鉱山落盤事故のリーダー、ルイス・ウルスアさん

 今回のチリ鉱山落盤事故の救出劇では、極限状態に置かれた33人を統率したルイス・ウルスアさん(54)の危機管理能力に内外から高い評価の声が寄せられているそうです。私はルイス・ウルスアさんのリーダーシップと、新約聖書パウロとの共通点を見たような気がしました。パウロは、囚人であったにも関わらず、船が難船した時に信仰と希望によるリーダーシップを発揮したのです。使徒の働き27章からリーダーシップとは何かを学ぶことができますよ。聖書には映画になりそうな、こんなドラマティックな場面が一杯ありますよ。

使徒の働き27章1節〜44節

 私たちは暴風に激しく翻弄されていたので、翌日、人々は積荷を捨て始め、三日目には、自分の手で船具までも投げ捨てた。太陽も星も見えない日が幾日も続き、激しい暴風が吹き捲くるので、私たちが助かる最後の望みも今や絶たれようとしていた。だれも長いこと食事をとらなかったが、パウロが彼らの中に立って、こう言った。「皆さん。あなたがたは私の忠告を聞き入れて、クレテを出帆しなかったら、こんな危害や損失をこうむらなくて済んだのです。しかし、今、お勧めします。元気を出しなさい。あなたがたのうち、いのちを失う者はひとりもありません。失われるのは船だけです。昨夜、私の主で、私の仕えている神の御使いが、私の前に立って、こう言いました。『恐れてはいけません。パウロ。あなたは必ずカイザルの前に立ちます。そして、神はあなたと同船している人々をみな、あなたにお与えになったのです。』ですから、皆さん、元気を出してください。すべて私に告げられたとおりになると、私は神によって信じています。私たちは必ず、どこかの島に打ち上げられます。」(使徒の働き27章18〜26節)