希望のある生き方とは? No.1(湊晶子氏特別講演会より)

 自殺者3万人以上という社会の危機的状況が今の日本にはあるが、どの時代を切り取っても同じような問題はあった。歴史をどう見るかで人生観は変わる。歴史には三つの考え方がある。一つは円。歴史も人も、誕生し、繁栄、没落、死滅するという考え。二つ目は螺旋状。自然は淘汰され、人間の力で歴史は完成されるというもの。唯物論の考えもこれに依拠する。三つ目が直線。天地創造から終末まで神の国を実現するために、歴史は展開するという考えで、地上は天と平行で交われない世界だが、時間も神に創造されたと考える。アダムとエバによって楽園は失われたが、この世を救うために神さまは唯一の子をこの世に送ってくださった。その誕生から西暦は数えられ「アンノドミニ(AD)」と表されている。歴史は自力で完成するのでもなく、滅びるのでもない。神の国はイエスの再臨で完成されると考える。私たちはこの地上でもキリストにあって一つ。日本では数が少ないけれども、希望ある生き方はこの歴史観からできるのです。(クリスチャン新聞2010年11月28日号抜粋)