「敬虔主義とアナバプティズム」1

 私たちMBはどれぐらい「敬虔主義」であり、どれぐらい「アナバプティズム」なのであろうか。MBの最初の故郷は宗教改革時代のアナバプティズムであり、第二の故郷が、ウクライナのコロニーでMBができた頃に影響を受けた「敬虔主義」である。そして第三の故郷は同じドイツ・オランダ系のバプテストの影響を受けた神学的なものと、アメリカに渡って受けた福音主義かもしれない。何年か前、福音主義神学会でMBについて発題する機会が与えられたとき、最後に改革派神学校の校長が、敬虔主義の世界でお互いに「兄弟姉妹」と呼び合う文化とアナバプティズムの世界でお互いに「兄弟姉妹」と呼び合う文化、この二つがどのような形で融合しているのだろうかという問いを投げかけてくださった。とても興味深いコメント、であった。今の私の視点では、アナバプティズムの「兄弟姉妹」と呼び合う文化は共同体的依存が強く、敬虔主義の「兄弟姉妹」と呼び合う文化は個人主義が強いのではないかという視点程度である。それとも私たちクリスチャンは、2000年間、「兄弟姉妹」と呼び合う文化をいつも探し求めてきた中での一つの形なのであろうか。