はじめての宗教論

はじめての宗教論 右巻 見えない世界の逆襲 (生活人新書)

はじめての宗教論 右巻 見えない世界の逆襲 (生活人新書)

 昨日は休日でしたので、免許の更新に行き、帰りに本屋さんによって、右左巻の二册を買いました。キリスト教書店で購入したのではなく、一般書店で購入した神学入門書です。

 私は、神学を学ぶには順番がある、と思っています。なぜなら神学は信仰と密接に繋がっているからです。ですから、福音主義的教会(聖書を誤りなき神さまの御言葉と信じる教会)で信仰を頂いたものは、佐藤優氏のような自由な神学環境で神学するのではなく、保守的な福音主義神学をまずしっかりと学び、後になってから、どんどん創造的に、彼のような神学を試みていったら良いと思います。

 なぜなら、現在は、福音主義神学の組織神学書でも、かなりの批評力を身につけることができるようになっています。ですから、正直、自分の牧会する教会の皆さんにこの本を薦める場合、やはり、危なっかしい部分もあるので、一緒に批評しながら読みましょうとか言ってしまうんじゃないかな。やっぱり自分は福音主義的な教会の牧会者です。

 それにしても著者佐藤優の社会的影響力は凄いものです。彼が「神学は役に立つ」と言うと、くちこみでどんどん広がっていきます。彼が、英語を学ぶには、ヨハネ福音書を読んだら良い、と言うと、くちこみでどんどん広がっていきます。「はじめての宗教論」と言うから、わかりやすく書いてあるのですが、牧師の私でも、批評的、批判的に読む訓練ができていない分に応じて、どう考えたら良いかと、立ち止まってしまう、でも、彼の独特な生き様からして、彼の講演会で語る雄弁な語り口からしても、確かに面白い本です。アマゾンでも60位以内に入ってきました。NHK出版では売れ行き3位だそうです。同志社神学部の受験者数が増えるかもしれませんね。

 牧師として知的刺激を受けました。「コルプス・クリスティアヌムかぁ」「シュライエルマッハーの影響って凄かったんだぁ」「存在の類比かぁ・・・」「関係の類比かぁ・・・」「んー」